憲法

二重の基準とは

にじゅうのきじゅん

精神的自由を制約する立法は経済的自由の場合より厳格に審査すべきとする考え方。民主政の過程が正常に働くための前提を守る必要があることを根拠とします。

すべての人権を同じ厳しさで審査するわけではありません。精神的自由には厳格な審査、経済的自由には緩やかな審査を用いるのが二重の基準論です。

根拠は2つあります。

  1. 民主政の過程の維持。表現の自由が不当に制約されると、その制約を是正するための議論そのものが封じられます。多数決では回復できないため、裁判所が厳しく介入する必要があります。
  2. 裁判所の審査能力。経済政策は専門的・政策的な判断を要し、裁判所より立法府のほうが適任です。

経済的自由の中でもさらに区別があります。

規制の類型審査代表判例
消極的・警察的規制(生命健康への危険防止)厳格な合理性の基準薬事法距離制限(違憲)
積極的・政策的規制(社会経済政策)明白の原則小売市場距離制限(合憲)

危険防止が目的なら、より緩やかな手段で足りないかを実質的に審査します。一方、社会経済政策としての規制は、著しく不合理であることが明白な場合にしか違憲となりません。

この区分をそのまま当てはめると説明しきれない判例もあり、規制目的二分論には批判もあります。

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