訴訟法

既判力とは

きはんりょく

確定判決の判断内容が後の訴訟を拘束する効力のこと。原則として主文に包含する判断について、口頭弁論終結時を基準時として生じます。

同じ争いを何度も蒸し返せるとすると、紛争が終わりません。そこで確定判決の判断には、後の訴訟で異なる主張をさせない効力が認められています。

押さえるべき範囲が3つあります。

範囲内容
客観的範囲原則として主文に包含する判断のみ。理由中の判断には及ばない
時的範囲事実審の口頭弁論終結時が基準時
主観的範囲原則として当事者間のみ

理由中の判断に及ばないのは、当事者が理由の細部まで争うとは限らず、不意打ちになるからです。ただし相殺の抗弁については例外で、反対債権の存否について既判力が生じます(114条2項)。認めなければ同じ債権を別訴で二重に請求できてしまうためです。

時的範囲が重要なのは、基準時より前に存在した事由は後から主張できない(遮断される)からです。弁済していたのに主張し忘れて敗訴すれば、後の訴訟でその弁済を持ち出せません。

一部請求では明示の有無で結論が変わります。明示していれば訴訟物は明示された一部に限られるので、残部の請求は既判力に触れません。明示しなければ債権全部が訴訟物となり、残部請求は遮断されます。

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