行政書士/行政法
行政手続法の択一問題と解説
難易度 3/5・出典の種別: 条文
問題
行政手続法が定める聴聞と弁明の機会の付与に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1.許認可等を取り消す不利益処分をしようとする場合は、弁明の機会の付与の手続をとらなければならない。
- 2.聴聞の通知を受けた当事者は、行政庁に対し、当該処分の原因となる事実を証する資料の閲覧を求めることができる。正解
- 3.弁明の機会の付与においても、当事者は行政庁に対し、処分の原因となる事実を証する資料の閲覧を求めることができる。
- 4.聴聞の当事者は代理人を選任することができないが、弁明の機会の付与では代理人を選任できる。
- 5.聴聞は書面の審理によることとされており、当事者が口頭で意見を述べる機会は設けられていない。
解説
不利益処分の事前手続は、重い処分=聴聞、軽い処分=弁明の機会の付与という対応で整理します。
| 聴聞 | 弁明の機会の付与 | |
|---|---|---|
| 対象 | 許認可等の取消し、資格・地位の剥奪など | それ以外(業務停止など) |
| 方式 | 口頭審理 | 原則書面(弁明書) |
| 文書閲覧 | できる | 規定なし |
| 代理人 | できる | できる |
選択肢2が正解。聴聞の通知を受けた当事者等は、行政庁に対し、当該処分の原因となる事実を証する資料の閲覧を求めることができます(行政手続法18条1項)。
1が誤り:許認可等を取り消す不利益処分は、聴聞の対象です(13条1項1号イ)。弁明の機会ではありません。
3が誤り:文書等の閲覧を求める権利は聴聞にのみ認められています(18条1項)。弁明の機会の付与にはこの規定がありません。聴聞のほうが重い処分を対象とするため、手続保障も手厚くなっているという対比で理解してください。
4が誤り:聴聞・弁明のいずれでも代理人を選任できます(16条、31条)。
5が誤り:聴聞は口頭審理が原則です(行政手続法20条2項)。当事者は聴聞の期日に出頭して意見を述べ、証拠書類を提出できます。書面審理を原則とするのは弁明の機会の付与のほうです(29条1項)。
根拠:行政手続法13条1項、行政手続法18条1項、行政手続法16条、行政手続法29条1項
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