行政書士/行政法

行政事件訴訟法の択一問題と解説

難易度 3/5・出典の種別: 条文

問題

行政事件訴訟法が定める抗告訴訟の類型に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 1.処分の取消しの訴えと裁決の取消しの訴えを併せて提起した場合、原則として裁決の取消しの訴えにおいて処分の違法を主張することはできない。
  2. 2.無効等確認の訴えには、出訴期間の制限が適用されない。
  3. 3.義務付けの訴えには、申請型と非申請型(直接型)の2類型がある。
  4. 4.差止めの訴えは、処分がされた後に、その効力を将来に向かって失わせることを求める訴訟である。正解
  5. 5.取消訴訟の出訴期間は、処分があったことを知った日から1年以内である。

解説

抗告訴訟は6類型(処分取消し・裁決取消し・無効等確認・不作為の違法確認・義務付け・差止め)です。

選択肢4が誤り(これが正解)。差止めの訴えは、行政庁が一定の処分等をすべきでないにかかわらずされようとしている場合に、事前にその処分等をしてはならない旨を命ずることを求める訴訟です(3条7項)。処分後に効力を失わせるのは取消訴訟であり、差止めは事前の救済手段です。

1は正しい:原処分主義です。裁決取消訴訟では裁決固有の瑕疵のみを主張でき、処分の違法は原処分の取消訴訟で主張します(10条2項)。

2は正しい:無効等確認の訴えには出訴期間の制限がありません。無効な処分ははじめから効力を持たないためです。

3は正しい:義務付けの訴えには、申請を前提とする申請型(3条6項2号)と、申請を前提としない非申請型(直接型)(3条6項1号)があります。

5が誤り:取消訴訟の出訴期間は、処分があったことを知った日から6か月以内です(行政事件訴訟法14条1項)。処分の日から1年を経過したときも提起できなくなります(同条2項)。この2つの期間を混同させる出題が多いので、起算点とセットで覚えてください。

根拠:行政事件訴訟法3条、行政事件訴訟法10条2項、行政事件訴訟法14条、行政事件訴訟法37条の2

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