行政書士/民法
債権譲渡・相殺の択一問題と解説
難易度 3/5・出典の種別: 条文
問題
債権譲渡に関する次の記述のうち、民法の規定によれば正しいものはどれか。
- 1.当事者が債権の譲渡を禁止する旨の意思表示をしたときは、その債権の譲渡は効力を生じない。
- 2.債権の譲渡は、譲渡人が債務者に通知し、または債務者が承諾しなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。正解
- 3.債務者以外の第三者に対する対抗要件は、譲受人からの通知であっても足りる。
- 4.将来発生する債権を譲渡することはできない。
- 5.債権譲渡の債務者に対する対抗要件を備えるには、通知または承諾が確定日付のある証書によってされることを要する。
解説
選択肢2が正解。債権譲渡の対抗要件は、譲渡人から債務者への通知または債務者の承諾です(467条1項)。第三者に対抗するには、その通知・承諾が確定日付のある証書によることを要します(同条2項)。
1が誤り:平成29年改正により、譲渡制限の意思表示があっても債権譲渡の効力は妨げられません(466条2項)。ただし譲受人が悪意または重過失であるときは、債務者は履行を拒み、譲渡人に対する弁済等をもって対抗できます(同条3項)。改正前の「無効」から大きく変わった点で頻出です。
3が誤り:通知は譲渡人がしなければなりません。譲受人が勝手に通知しても対抗要件になりません(債務者が二重譲渡のリスクにさらされるのを防ぐ趣旨)。なお譲受人は譲渡人に代位して通知することもできないとされています。
4が誤り:将来債権も譲渡できます(466条の6第1項)。判例で認められていたものが明文化されました。
5が誤り:確定日付が必要なのは債務者以外の第三者に対する対抗要件です(民法467条2項)。債務者に対する対抗要件は、確定日付のない通知または承諾でも足ります(同条1項)。「債務者に対して」か「第三者に対して」かで要件が変わります。
根拠:民法466条、民法466条の6、民法467条
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