行政書士/民法
時効の択一問題と解説
難易度 4/5
問題
消滅時効に関する次の記述のうち、民法の規定に照らし正しいものはどれか。
- 1.債権は、権利を行使することができる時から5年間行使しないときに時効によって消滅する。
- 2.債権は、債権者が権利を行使することができることを知った時から5年間、または権利を行使することができる時から10年間行使しないときに時効によって消滅する。正解
- 3.時効の効力は、時効が完成した時から将来に向かって生じる。
- 4.裁判所は、当事者が援用しなくても時効によって裁判をすることができる。
- 5.債務の承認は、時効の完成猶予事由であって更新事由ではない。
解説
選択肢2が正解。債権の消滅時効は、主観的起算点から5年(債権者が権利を行使できることを知った時)または客観的起算点から10年(権利を行使することができる時)のいずれか早いほうの経過で完成します(民法166条1項)。二重の期間が置かれている点が改正の要点です。
1が誤り:5年だけでは不十分で、10年の客観的期間も併せて定められています。
3が誤り:時効の効力は起算日にさかのぼります(144条)。消滅時効なら、はじめから債権がなかったことになります。
4が誤り:時効は当事者が援用しなければ裁判所がこれによって裁判をすることができません(145条)。時効の利益を受けるかどうかを本人の意思に委ねる趣旨です。
5が誤り:承認は時効の更新事由です(152条1項)。承認があると、それまでの時効期間はリセットされ、新たに進行を始めます。
| 例 | 効果 | |
|---|---|---|
| 完成猶予 | 裁判上の請求、催告、協議の合意 | 一定期間、完成しない |
| 更新 | 確定判決、承認 | 期間がゼロから再スタート |
根拠:民法144条、民法145条、民法152条、民法166条
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