行政書士/憲法
人権総論の択一問題と解説
難易度 4/5
問題
人権の享有主体性に関する次の記述のうち、判例に照らし妥当なものはどれか。
- 1.外国人には、地方公共団体の長や議会の議員の選挙権が憲法上保障されている。
- 2.外国人には、いかなる人権も保障されない。
- 3.憲法の人権規定は、私人相互の関係にも直接適用される。
- 4.法人には、性質上可能な限り憲法の人権規定が適用される。正解
- 5.未成年者には、憲法上の人権は一切保障されない。
解説
選択肢4が正解。判例(八幡製鉄事件)は、憲法第三章の人権規定は、性質上可能な限り内国の法人にも適用されるとしています。法人にも政治的行為の自由(政治献金の自由)が認められると判断しました。
2が誤り:判例(マクリーン事件)は、権利の性質上日本国民のみを対象とすると解されるものを除き、外国人にも人権の保障が及ぶとしています(性質説)。「いかなる人権も保障されない」わけではありません。
3が誤り:判例(三菱樹脂事件)は、憲法の人権規定は私人間に直接適用されるものではなく、民法90条など私法の一般条項を通じて間接的に適用されるとしています(間接適用説)。
1が誤り:判例は、憲法上保障されているとまでは言えないとしています。ただし、永住者等であって地方公共団体と特段に緊密な関係を持つ者について、法律で地方選挙権を付与することは憲法上禁止されていないとも述べています(許容説)。「憲法上保障されている」と「法律で付与することが許される」は別の話であり、ここが問われます。
5が誤り:未成年者にも人権は保障されます。ただし心身の発達段階に応じた一定の制約が認められる場合があります。
根拠:憲法11条、憲法14条
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