司法試験・予備試験/民事訴訟法

上訴・再審の短答問題と解説

難易度 5/5

問題

上訴および再審に関する次の記述のうち、民事訴訟法の規定に照らし正しいものはどれか。

  1. 1.附帯控訴は、控訴期間の経過後にはすることができない。
  2. 2.控訴は、判決書の送達を受けた日から2週間の不変期間内に提起しなければならないが、判決の言渡し前であっても提起できる。
  3. 3.上告は、事実認定の当否を理由として提起することができる。
  4. 4.再審の訴えは、判決が確定する前であっても提起することができる。
  5. 5.控訴裁判所は、第一審判決を不服の限度でのみ変更することができ、控訴人に不利益に変更することはできない。正解

解説

選択肢5が正解。不利益変更禁止の原則です(民事訴訟法304条)。控訴裁判所は、不服申立ての限度でのみ第一審判決の取消し・変更ができ、控訴した当事者を原判決より不利にすることはできません。控訴すると不利になるおそれがあるのでは、上訴する意欲を削いでしまうためです。

2が誤り:控訴期間は判決書の送達を受けた日から2週間の不変期間で正しいのですが(285条)、判決の言渡し前に控訴を提起することはできません。存在しない判決に対する不服申立てはあり得ないためです。後半が誤りです。

3が誤り:上告は法律審であり、上告理由は憲法違反や重大な手続違背(絶対的上告理由)などに限られます(312条)。事実認定の当否は上告理由になりません。事実審は控訴審までです。

4が誤り:再審は確定した終局判決に対する不服申立ての方法です(338条1項)。確定前であれば通常の上訴によるべきです。

1が誤り:附帯控訴は控訴期間の経過後であってもすることができます(293条1項)。相手方が控訴したことで審理が続く以上、被控訴人にも不服を述べる機会を与える趣旨です。ただし控訴が取り下げられれば附帯控訴も効力を失います。

根拠:民事訴訟法285条、民事訴訟法293条、民事訴訟法304条、民事訴訟法312条、民事訴訟法338条

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