司法試験・予備試験/商法
設立の短答問題と解説
難易度 5/5
問題
株式会社の設立に関する次の記述のうち、会社法の規定に照らし正しいものはどれか。
- 1.定款に記載がなくても、現物出資をすることができる。
- 2.発起人は、設立時発行株式を1株以上引き受けなければならない。正解
- 3.設立時取締役は、必ず発起人の中から選任しなければならない。
- 4.会社の成立前に発起人が第三者と締結した契約の効果は、いかなる場合も会社に帰属しない。
- 5.設立の無効は、会社成立の日から5年以内に訴えをもってのみ主張することができる。
解説
選択肢2が正解。発起人は、株式会社の設立に際し、設立時発行株式を1株以上引き受けなければなりません(会社法25条2項)。発起設立・募集設立のいずれでも共通する要件です。
1が誤り:現物出資は変態設立事項として、定款に記載しなければ効力を生じません(28条)。定款に記載を要するのは次の4つで、まとめて変態設立事項と呼ばれます。
| 変態設立事項 |
|---|
| 現物出資 |
| 財産引受け |
| 発起人の報酬その他の特別の利益 |
| 設立費用 |
いずれも会社財産を害するおそれがあるため、定款記載と原則として検査役の調査が求められます。
3が誤り:設立時取締役は発起人の中から選ぶ必要はありません。発起人以外の者を選任できます。
4が誤り:発起人の権限の範囲内でされた行為(設立自体に必要な行為など)の効果は、成立後の会社に当然に帰属します。財産引受けについても、定款に記載し所定の手続を経ていれば会社に帰属します。「いかなる場合も帰属しない」わけではありません。
5が誤り:設立無効の訴えの提訴期間は、会社成立の日から2年以内です(828条1項1号)。5年ではありません。法律関係の早期安定を図る趣旨です。
根拠:会社法25条、会社法28条、会社法33条、会社法828条
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