司法試験・予備試験/商法
株式の短答問題と解説
難易度 5/5
問題
株式に関する次の記述のうち、会社法の規定に照らし正しいものはどれか。
- 1.単元株式数は、法律上の上限がない。
- 2.株主平等の原則により、非公開会社であっても、剰余金の配当について株主ごとに異なる取扱いを定めることは一切できない。
- 3.自己株式には、議決権が認められる。
- 4.株式会社は、その発行する全部の株式の内容として譲渡制限を定めることができる。正解
- 5.株主名簿の名義書換をしなくても、株式の譲受人は会社に対して株主であることを主張できる。
解説
選択肢4が正解。株式会社は、発行する全部の株式の内容として譲渡制限を定めることができます(会社法107条1項1号)。全部の株式に譲渡制限がある会社が非公開会社であり、一部でも譲渡制限のない株式があれば公開会社となります。
2が誤り:非公開会社では、剰余金の配当、残余財産の分配、議決権について、株主ごとに異なる取扱いを定款で定めることができます(109条2項、属人的定め)。持株数ではなく人に着目した定めであり、閉鎖的な会社での柔軟な設計を認める規定です。「一切できない」わけではありません。
3が誤り:自己株式には議決権がありません(308条2項)。会社が自らの意思決定に参加することになり、経営者の支配権維持に悪用されるおそれがあるためです。剰余金配当請求権も認められません。
1が誤り:単元株式数には上限があり、1,000および発行済株式総数の200分の1にあたる数を超えることができません(188条2項、会社法施行規則34条)。単元を大きくしすぎると少数株主の議決権が実質的に奪われるためです。
5が誤り:株式の譲渡は、株主名簿に名義書換をしなければ会社に対抗できません(130条1項)。会社が多数の株主を画一的に処理できるようにするための規律です。
根拠:会社法107条、会社法109条、会社法130条、会社法188条、会社法308条
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