宅地建物取引士(宅建士)/権利関係
抵当権の四択問題と解説
難易度 3/5・出典の種別: 条文+判例
問題
抵当権に関する次の記述のうち、民法の規定および判例によれば正しいものはどれか。
- 1.抵当権は、その担保する債権が譲渡されても、当然には移転しない。
- 2.抵当権の効力は、抵当不動産に付加して一体となっている物には及ばない。
- 3.抵当権者は、抵当不動産の賃料債権に対しても、払渡し前に差押えをすれば物上代位することができる。正解
- 4.同一の不動産について複数の抵当権が設定された場合、その順位は設定契約の日付の順による。
解説
選択肢3が正解。抵当権者は、抵当不動産の売却・賃貸・滅失等によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても抵当権を行使できます(物上代位、372条・304条)。ただし、その払渡しまたは引渡しの前に差押えをしなければなりません。賃料債権への物上代位も判例上認められています(最判平成元年10月27日)。
1が誤り:抵当権には随伴性があり、被担保債権が譲渡されれば抵当権も当然に移転します。
2が誤り:抵当権の効力は、抵当不動産に**付加して一体となっている物(付加一体物)**に及びます(370条)。
4が誤り:抵当権の順位は登記の前後によります(373条)。設定契約の日付ではありません。物権変動の対抗要件が登記である以上、当然の帰結です。
根拠:民法370条、民法372条、民法373条、民法304条
判例:最判平成元年10月27日
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