宅地建物取引士(宅建士)/権利関係
意思表示の四択問題と解説
難易度 4/5
問題
AがBに甲土地を売却した場合の意思表示に関する次の記述のうち、民法の規定によれば正しいものはどれか。
- 1.AがBの強迫により売却した場合、Aは取消し前に現れた善意無過失の第三者に対しても取消しを主張できる。正解
- 2.AがBの詐欺により売却した場合、Aは取消し前に現れた善意無過失の第三者に対しても取消しを主張できる。
- 3.AとBが通謀して行った虚偽の売買は有効であり、Aは無効を主張できない。
- 4.Aの錯誤が重大な過失によるものであっても、Aは常に取消しを主張できる。
解説
選択肢1が正解。強迫による意思表示の取消しは、善意無過失の第三者にも対抗できます(民法96条3項の反対解釈)。強迫された者には落ち度がないため、第三者よりも手厚く保護されます。
2が誤り:詐欺の場合は、善意無過失の第三者には取消しを対抗できません(96条3項)。だまされた側にも多少の落ち度があると考えられるためです。
詐欺は第三者に負け、強迫は第三者に勝つ——この対比が宅建で最も問われる論点です。
3が誤り:通謀虚偽表示は当事者間では無効です(94条1項)。ただし善意の第三者には無効を対抗できません(同2項)。
4が誤り:錯誤による取消しは、表意者に重大な過失があるときは原則としてできません(95条3項)。ただし相手方が悪意・重過失の場合や、相手方が同一の錯誤に陥っていた場合は例外的に取消せます。「常に」と言い切る点が誤りです。
根拠:民法94条、民法95条、民法96条
この論点を、確信度つきで繰り返し演習できます。
間違えた論点は記録され、次に解くべき問題として戻ってきます。
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