宅地建物取引士(宅建士)/権利関係
賃貸借の四択問題と解説
難易度 4/5
問題
建物の賃貸借における敷金に関する次の記述のうち、民法の規定によれば正しいものはどれか。
- 1.賃貸借が終了し建物が返還された時に、未払賃料等を差し引いた残額を返還すべき債務が生じる。正解
- 2.賃借人は、賃貸借の存続中であっても、敷金を未払賃料の弁済に充てるよう請求できる。
- 3.賃貸人が建物を第三者に譲渡した場合、敷金に関する権利義務は旧賃貸人に残る。
- 4.賃貸人は、賃貸借の存続中に敷金を未払賃料の弁済に充てることはできない。
解説
選択肢1が正解。敷金の返還債務は、賃貸借が終了し、賃借物の返還を受けた時に生じます(民法622条の2第1項1号)。したがって明渡しが先で、敷金返還は後です。両者は同時履行の関係に立ちません。
3が誤り:賃貸人が建物を譲渡し賃貸人の地位が移転した場合、敷金に関する権利義務も新賃貸人に承継されます(605条の2第4項)。賃借人が二重に敷金を差し入れる必要はありません。
2が誤り:賃借人の側から充当を請求することはできません(622条の2第2項後段)。敷金は賃貸人のための担保だからです。
4が誤り:賃貸人は存続中でも充当できます(同項前段)。
充当できるのは賃貸人だけで、賃借人からは請求できない——この一方向性が敷金の要点です。
根拠:民法605条の2、民法622条の2
この論点を、確信度つきで繰り返し演習できます。
間違えた論点は記録され、次に解くべき問題として戻ってきます。
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