司法試験・予備試験/行政法

行政手続法の短答問題と解説

難易度 4/5

問題

行政手続法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 1.標準処理期間の設定は法的義務であり、これを超えた処分は当然に違法となる。
  2. 2.不利益処分をしようとする場合、行政庁は常に聴聞を行わなければならない。
  3. 3.審査基準の設定・公表は、行政庁の努力義務にとどまる。
  4. 4.行政庁は、申請により求められた許認可等を拒否する場合、原則としてその理由を示さなければならない。正解
  5. 5.地方公共団体の機関がする処分については、その根拠が法律に置かれているものも含め、行政手続法の規定は一切適用されない。

解説

選択肢4が正解。行政庁は、申請により求められた許認可等を拒否する処分をする場合、原則として同時にその理由を示さなければなりません(行政手続法8条1項)。相手方に不服申立ての手がかりを与え、行政庁の判断の慎重・合理性を担保する趣旨です。

2が誤り:不利益処分の意見陳述手続は、処分の重さによって2つに分かれます。

手続対象
聴聞許認可等の取消し、資格・地位の直接剥奪など重い処分
弁明の機会の付与それ以外(原則、書面審理)

「常に聴聞」ではありません。

3が誤り:審査基準の設定・公表は法的義務です(5条)。これに対し、処分基準の設定・公表は努力義務にとどまります(12条)。申請に対する処分と不利益処分で扱いが違う点が頻出です。

1が誤り:標準処理期間の設定は努力義務であり(6条)、定めた場合の公表が義務です。また期間を超過しても直ちに違法となるわけではありません。

5が誤り:地方公共団体の機関がする処分でも、その根拠となる規定が法律に置かれているものには行政手続法が適用されます(3条3項)。適用除外となるのは、根拠が条例・規則に置かれている処分などです。「一切適用されない」わけではありません。

根拠:行政手続法3条、同法5条、同法6条、同法8条、同法12条、同法13条

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