司法試験・予備試験/憲法
統治機構・国会内閣の短答問題と解説
難易度 4/5
問題
国会および議院の権能に関する次の記述のうち、憲法の規定に照らし正しいものはどれか。
- 1.参議院の緊急集会は、参議院議長がこれを求めることができる。
- 2.国政調査権は、司法権の独立を害する態様であっても行使することができる。
- 3.議員の資格に関する争訟の裁判は、最高裁判所が行う。
- 4.両議院は、各々その総議員の3分の1以上の出席がなければ、議事を開き議決することができない。正解
- 5.予算は、参議院が先に審議することもできる。
解説
選択肢4が正解。両議院は、各々その総議員の3分の1以上の出席がなければ議事を開き議決することができません(憲法56条1項、定足数)。議決は原則として出席議員の過半数によります。
2が誤り:国政調査権は議院の権能を実効的に行使するための補助的権能と解されており(通説)、司法権の独立を侵す態様での行使は許されません。係属中の事件について裁判官の訴訟指揮を調査するなどはこれにあたります。
3が誤り:議員の資格争訟の裁判は、各議院が自ら行います(55条)。議院の自律権に属する事項で、裁判所の審査は及びません。議員の議席を失わせるには出席議員の3分の2以上の多数による議決が必要です。
1が誤り:参議院の緊急集会を求めることができるのは内閣のみです(54条2項ただし書)。参議院議長や参議院議員が求めることはできません。衆議院の解散中に国に緊急の必要が生じたときの例外的な制度であり、そこで採られた措置は臨時のものであって、次の国会開会の後10日以内に衆議院の同意がなければ将来に向かって効力を失います(同3項)。
5が誤り:予算は先に衆議院に提出しなければなりません(60条1項、衆議院の予算先議権)。参議院が先に審議することはできません。
根拠:憲法54条、憲法55条、憲法56条、憲法60条
この論点を、確信度つきで繰り返し演習できます。
間違えた論点は記録され、次に解くべき問題として戻ってきます。
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