社会保険労務士(社労士)/労災保険法・雇用保険法

業務災害と通勤災害の択一式問題と解説

難易度 4/5

問題

労災保険法上の通勤災害に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 1.通勤の経路を逸脱し、または中断した場合、その逸脱または中断の後の移動は、原則として通勤とはならない。正解
  2. 2.通勤の経路をわずかでも外れた場合は、日常生活上必要な行為であっても、以後の移動は一切通勤とならない。
  3. 3.通勤災害に関する給付は、業務災害と同様に「療養補償給付」という名称で支給される。
  4. 4.単身赴任者の赴任先住居と帰省先住居との間の移動は、通勤に含まれない。
  5. 5.通勤災害による療養給付には、一部負担金の制度はない。

解説

選択肢1が正解。労災保険法7条3項は、移動の経路を逸脱または中断した場合、その間およびその後の移動は通勤としないと定めています。

2が誤り:例外があります。日常生活上必要な行為であって厚生労働省令で定めるもの(日用品の購入、病院での診察、選挙権の行使、親族の介護など)を、やむを得ない事由により最小限度の範囲で行う場合は、逸脱・中断の間を除き、合理的な経路に復した後は再び通勤となります(同項ただし書)。「一切通勤とならない」と言い切る点が誤りです。

3が誤り:通勤災害の給付には「補償」の語が付きません。業務災害が「療養補償給付」「休業補償給付」であるのに対し、通勤災害は「療養給付」「休業給付」です。これは、業務災害が労働基準法上の使用者の災害補償責任に対応するのに対し、通勤災害にはその責任がないためです。名称の違いは頻出です。

4が誤り:単身赴任者の赴任先住居と帰省先住居との間の移動も、要件を満たせば通勤に含まれます(7条2項3号)。

5が誤り:通勤災害の療養給付を受ける労働者は、原則として200円(健康保険の日雇特例被保険者は100円)の一部負担金を負担します。業務災害の療養補償給付には一部負担金がない点との対比で問われます。

根拠:労災保険法7条2項、労災保険法7条3項

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