司法試験・予備試験/刑法

共犯の短答問題と解説

難易度 4/5

問題

共犯に関する次の記述のうち、刑法の規定および判例に照らし正しいものはどれか。

  1. 1.身分のない者は、身分によって構成すべき犯罪に加功しても共犯とならない。
  2. 2.教唆者に対しては、正犯の刑を減軽した刑を科する。
  3. 3.従犯(幇助犯)の刑は、正犯の刑と同一である。
  4. 4.共謀共同正犯は、判例上認められていない。
  5. 5.二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。正解

解説

選択肢5が正解。刑法60条の共同正犯の規定です。二人以上共同して犯罪を実行した者はすべて正犯とされ、各自が結果全体について責任を負います(一部実行全部責任)。

2が誤り:教唆者には正犯の刑を科します(61条1項)。減軽しません。人を唆して犯罪を実行させる行為は、自ら実行するのと同等の重さで評価されます。

3が誤り:従犯の刑は正犯の刑を減軽します(63条)。必要的減軽です。

関与形態刑
共同正犯正犯として処断
教唆犯正犯の刑(減軽なし)
従犯(幇助)正犯の刑を減軽

4が誤り:判例は共謀共同正犯を認めています(練馬事件)。共謀に参加した事実が認められれば、直接実行行為を分担しなくても共同正犯としての責任を負うとしました。

1が誤り:身分のない者が身分犯に加功したときは、共犯とします(65条1項)。真正身分犯について身分の連帯的作用を認める規定です。なお、身分によって刑の軽重があるとき(不真正身分犯)は、身分のない者には通常の刑を科します(同2項)。1項と2項の使い分けが最頻出です。

根拠:刑法60条、刑法61条、刑法63条、刑法65条

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