司法試験・予備試験/刑事訴訟法
逮捕・勾留の短答問題と解説
難易度 4/5
問題
逮捕および勾留に関する次の記述のうち、刑事訴訟法の規定に照らし正しいものはどれか。
- 1.現行犯人は、何人でも逮捕状なくしてこれを逮捕することができる。正解
- 2.緊急逮捕は、逮捕後に裁判官の逮捕状を求める必要はない。
- 3.被疑者の勾留期間は、勾留の請求をした日から起算して20日であり、延長は認められない。
- 4.逮捕を経ないで被疑者を勾留することができる。
- 5.勾留の理由の開示は、被疑者本人のみが請求することができる。
解説
選択肢1が正解。現行犯人は、何人でも逮捕状なくして逮捕することができます(刑事訴訟法213条)。犯罪と犯人が明白であり、令状主義の例外を認めても誤認逮捕のおそれが小さいためです。憲法33条も現行犯を令状主義の例外として明記しています。
2が誤り:緊急逮捕では、逮捕後直ちに裁判官の逮捕状を求める手続をしなければなりません(210条1項)。求めた逮捕状が発せられないときは、直ちに被疑者を釈放します。事後的にせよ司法審査を要求することで、合憲性が支えられています。
3が誤り:被疑者の勾留期間は、勾留請求をした日から10日が原則です(208条1項)。やむを得ない事由があると認めるときは、さらに10日を限度に延長できます(同2項)。合計で最大20日ですが、「20日で延長なし」ではありません。
4が誤り:逮捕前置主義により、被疑者の勾留には先行する適法な逮捕が必要と解されています。身体拘束について二段階の司法審査を経させる趣旨です。
5が誤り:勾留の理由の開示は、被疑者・被告人本人のほか、弁護人、法定代理人、保佐人、配偶者、直系の親族、兄弟姉妹その他利害関係人も請求できます(82条2項)。本人のみではありません。
根拠:刑事訴訟法82条、刑事訴訟法208条、刑事訴訟法210条、刑事訴訟法213条
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