司法試験・予備試験/民法

担保物権の短答問題と解説

難易度 5/5

問題

抵当権に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし正しいものはどれか。

  1. 1.抵当権の効力は、抵当不動産に付加して一体となっている物には及ばない。
  2. 2.抵当権者は、抵当不動産が売却されたことにより債務者が受けるべき金銭に対しても、その払渡し前に差押えをすれば権利を行使することができる。正解
  3. 3.抵当権は、被担保債権が消滅しても存続する。
  4. 4.抵当権者は、被担保債権の一部について弁済を受けたときは、その割合に応じて抵当権を一部消滅させなければならない。
  5. 5.同一の不動産について数個の抵当権が設定されたときは、その順位は設定契約の日付の順による。

解説

選択肢2が正解。物上代位の規定です(民法304条・372条)。抵当権は、目的物の売却・賃貸・滅失・損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても行使できますが、その払渡しまたは引渡しの前に差押えをしなければなりません。差押えは、第三者の利益を害さないために要求される要件です。

1が誤り:抵当権の効力は、抵当不動産に付加して一体となっている物(付加一体物)に及びます(370条)。従物についても、判例は設定時に存在した従物に効力が及ぶとしています。

3が誤り:抵当権は担保物権であり、被担保債権が消滅すれば当然に消滅します(付従性)。担保物権には付従性・随伴性・不可分性・物上代位性という共通の性質があります。

4が誤り:不可分性により、抵当権者は債権の全部の弁済を受けるまで、目的物の全部について権利を行使できます(296条・372条)。一部弁済があっても抵当権が一部消滅することはありません。

5が誤り:抵当権の順位は登記の前後によります(373条)。設定契約の日付ではありません。登記に順位を決めさせるのが不動産物権変動の原則です。

根拠:民法296条、民法304条、民法370条、民法372条、民法373条

この論点を、確信度つきで繰り返し演習できます。
間違えた論点は記録され、次に解くべき問題として戻ってきます。

民法の演習を始める(無料)

同じ分野の問題

民法のほかの論点

意思表示・法律行為・代理・時効・物権変動・対抗要件・担保物権・債権総論・債務不履行・債権者代位・詐害行為・契約各論・不法行為・親族・相続

民法の演習へ